国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市、通称:歴博)では、1988年より「民俗研究映
像」の制作を開始し、映像資料の保存・公開を行ってきました。
このたび鹿児島大学農学部のご協力を得て、民俗映像「屋久島の森に眠る人々の記
憶」を公開することになりました。
今回の映像の舞台となった鹿児島県屋久島は、1993年12月に山岳地域が世界自然遺
産に登録され、縄文杉などに代表される「原生的な」自然を求めて、多くの観光客が
やってくるようになりました。
しかし屋久島の自然は、手つかずの自然ばかりが残されているわけではありません。
大正時代から昭和40年代半ばにかけては、屋久島の国有林内に森林軌道や林業集落が
形成され、様々な形で人々が山に関わってきました。当時の状況を知る人々が年々少
なくなっていく中で、林業集落での暮らしや思いなどを中心に映像で紹介します。
多くの人に足を運んでもらえることを願っております。
柴崎茂光(監督、国立歴史民俗博物館)
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