木質バイオマス利用研究会

本会は、木質バイオマスの活用に関わる理論および技術の発展と普及をはかることを目的とした研究会です。

森林や木材、バイオマスに関心をもつ研究者、学生、事業者等が集まった研究会です。

研究会のメンバーが中心となり、毎年3月末に行われる日本森林学会にて木質バイオマスの関するセッションを実施してきています。

また、バイオマス関係合同研究会((公社)化学工学会エネルギー部会バイオマス分科会、(一社)日本エネルギー学会バイオマス部会、バイオマス利用研究会、木質バイオマス利用研究会、(一社)日本木材学会バイオマス変換研究会、 (一財)バイオインダストリー協会 アルコール・バイオマス研究会)にも参加しています。

役員

会長有賀一広(宇都宮大学農学部教授) aruga[at]cc.utsunomiya-u.ac.jp
副会長久保山裕史((国研)森林総合研究所)kuboyama[at]affrc.go.jp
副会長寺岡行雄(鹿児島大学農学部教授)teraoka[at]agri.kagoshima-u.ac.jp
事務局長佐藤政宗(森のエネルギー研究所)sato[at]mori-energy.jp

メールアドレスは[at]を @ に変換してください。

 

研究会活動のお知らせ

2023年度第2回木質バイオマス利用研究会の開催について(続報)


13:15-15:30 木質バイオマスの生産とエネルギー利用に関する研究の最前線

1.北海道におけるヤナギ短伐期萌芽栽培を用いた木質バイオマス生産の研究成果
原山尚徳(森林総合研究所 植物生態研究領域)
 スウェーデンなど海外の冷温帯地域で実施されているヤナギを用いた短伐期萌芽栽培(Short rotation coppice)による木質バイオマス生産手法を概説します。また、これまでに北海道で実施した研究成果を紹介します。

2.関東地域に分布するヤナギの成長対する堆肥の効果
香山雅純(森林総合研究所 植物生態研究領域)
 資源作物として有望視され、関東に分布する7種類のヤナギの栽培試験を行いました。土壌の養分が乏しい無施肥区(対照区)と堆肥の量が異なる施肥区(堆肥区、2倍堆肥区) で試験を行ったところ、堆肥の施用で各樹種とも成長が促進され、特に2倍堆肥区のオノエヤナギとタチヤナギは欧州の目標の10 t/年を大きく上回りました。2年間の試験成果について紹介します。

3.ヤナギによる木質バイオマス生産の国内実用化への取り組み
高橋正義(森林総合研究所 森林災害・被害研究拠点)
 株式会社グリーンアースと森林研究・整備機構森林総合研究所は、既に欧米などで実用化されているヤナギを用いた短期間での木質バイオマス生産手法を日本国内で実用化するために、新たなプロジェクトを始めました。その概要を紹介します。

4.スギ燃料ガス化炉のクリンカ形成抑制のための木質バイオマス混合効果
小井土賢二(森林総合研究所 木材加工・特性研究領域)
 近年、小規模分散電源であるガス化熱電併給の導入が進んでいるが国内稼働率は低く、その一因として木質燃料の無機成分による固化物(クリンカ)の形成が挙げられます。木質燃料の混合によるクリンカ抑制に関する最新研究成果について紹介します。

15:45-16:45 木質バイオマスを利用した新素材、新用途開発に関する研究の最前線

5.地域産業の創出を目指した木質バイオマス変換
山田竜彦(森林総合研究所 新素材研究拠点)
 国産森林資源の活用を担保することを目指した新しい成分利用法として講師が開発した「改質リグニン」に関する動向を中心にお話します。

6.木そのものを直接糖化発酵した新しいお酒 ー国内林業の起爆剤となる新産業創出を目指してー
大塚 祐一郎(森林総合研究所 森林資源化学研究領域)
 木そのものを直接糖化発酵して、木から飲用のお酒を造る技術が新しく開発されました。なぜ、今まで造られなかった「木の酒」が造られるようになったのか、そしてどんなお酒ができるのかなど木のお酒の製造方法とその特徴や魅力、将来展望などについて紹介します。

----------------------------------------------------

第23回バイオマス関連部会・研究会合同交流会
「バイオマスのエネルギー・資源転換プロセスの現状と未来」


 化学工学会エネルギー部会バイオマス分科会では、大学・企業でバイオマス利用技術に取り組んでいる研究者をお招きして、バイオマス転換技術の現状と今後の展開についてご講演いただくとともに、今後の技術開発の方向性について議論することを目的として、以下の通り交流会を企画しました。2日目はアップドラフトバイオマスガス化発プラント、メタン発酵施設、酒造資料館の見学を行います。ぜひ奮ってご参加いただければ幸いです。

       記

日 時:令和5年11月16日(木)-11月17日(金)
会 場:置賜総合文化センター・301研修室(山形県米沢市金池3丁目1番14号)301研修室
(最寄りバス停:循環バス左回り「文化センター南」より徒歩1分)
 https://www.okisou-bunka.jp/
形 式:ハイブリッド開催
参加費:主催部会または研究会の会員 ¥6,000、非会員 ¥8,000、学生 3,000円
参加申し込み方法:下記フォームからお申し込み下さい。(10/27金まで)
 https://forms.gle/ej9C4oySdPXhpvz69

 <11/16木・講演会プログラム>
 13:30~13:35 開会挨拶 野田玲治(群馬大学大学院理工学府 准教授)
 13:35~14:05 各部会・研究会活動紹介
 14:05~14:45 松村幸彦氏(広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授)

 「炭素中立社会におけるバイオマスの位置づけ」
14:45~15:25 倉本浩司氏(産業技術総合研究所エネルギープロセス研究部門

 エネルギー変換プロセス研究グループ グループ長)
「二元機能触媒を用いた新たなCO2回収・燃原料転換プロセスの実現にむけて」 15:25~15:45 休憩
15:45~16:25 坂本佳次郎氏(株式会社 ストリートデザイン 代表取締役)
 「バイオマスからのグリーンエネルギー変換システム」
16:25~17:05 岩井良博氏(三機工業株式会社 プラント設備事業副本部長)
 「三機工業が取り組むバイオマスのエネルギー・資源転換技術」
17:05~17:10 閉会挨拶 日本エネルギー学会バイオマス部会

 17:30~19:30 懇親会(会費4,000円、学生2,000円)

 <11/17金・施設見学会>
 日 時:令和5年11月17日(金)
 見学場所:1)木質バイオマス発電施設・NKCながいグリーンパワー(山形県長井市寺泉3664番地8)
2)メタン発酵バイオガス発電施設・リアクト米沢プラント(山形県米沢市大字竹井玉ノ木644)
3)酒造資料館・東光の酒蔵(山形県米沢市大町二丁目3-22)
集合場所:米沢駅東口8:30時出発、16時頃米沢駅東口解散
参加費:主催部会または研究会の会員 ¥3,000、非会員 ¥5,000、学生 ¥3,000
参加申し込み方法:下記フォームからお申し込み下さい。(10/27金まで)
 https://forms.gle/ej9C4oySdPXhpvz69

お問い合わせ先:化学工学会エネルギー部会バイオマス分科会 群馬大学 野田玲治
電話&Fax:0277-30-1456  mail:noda_r@gunma-u.ac.jp

----------------------------------------------------

2023年度第2回木質バイオマス利用研究会の開催について

拝啓

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、標記研究会を下記の通り開催いたしますので、奮ってのご参加をお待ち申し上げます。 参加を希望される方は 11 月 16 日(木)正午までに申込先にてお申込ください。

敬具

                             記

開催日時 2023年11月17日(金)13:00-17:00
開催形式 ハイブリット方式
       オンサイト会場:森林総合研究所展示室
       (会場の都合上、先着20名様とさせていただきますことをご容赦ください。)
       オンライン会場:Microsoft teams
申込先 https://forms.gle/CAipbx8f8o4nybp26
申込期限 2023年11月16日(木)正午

テーマ 「森林総研での木質バイオマス関連研究の最前線(2023)」

13:00-13:15 趣旨説明 髙橋正義
13:15-15:30 木質バイオマスの生産とエネルギー利用に関する研究の最前線
 話題提供者 香山 雅純、原山 尚徳、小井土 賢二、髙橋正義

15:45-16:45 木質バイオマスを利用した新素材、新用途開発に関する研究の最前線
 話題提供者 山田 竜彦、大塚 祐一郎
16:45-17:00 講評・まとめ 宇都宮大学 有賀一広

                   ※話題提供者の所属は森林総合研究所です。

--------------------------------------------------------

第135回日本森林学会での企画シンポジウムのご案内

令和6年3月8日~11日

東京農業大学にて開催の日本森林学会大会にて木質バイオマス関係の企画シンポジウムを開催します。

日本森林学会大会

S10. 木質バイオマス燃料供給の現状とこれからの木質バイオマスの可能性
Current status of woody biomass fuel supply and the future potential of woody biomass

コーディネータ:佐藤政宗(森のエネルギー研究所),有賀一広(宇都宮大学),久保山
裕史(森林総合研究所),澤田直美,大久保敏宏(日本木質バイオマスエネルギー協会)
3月8日 **:**~**:** 会場 Room *(coming soon)

平成24年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度FITが開始され、未利用木材を燃料とする木質バイオマス発電の採算性が高まり、発電所の建設が相次ぎました。令和4年3月時点で、全国で243ヵ所新規認定され、すでに105ヵ所で稼動しています。
木質バイオマス発電用の燃料需要は、これまで未利用となっていた地域林業の低質材の受け皿となりました。森林資源の有効活用により、林業事業体の所得向上や雇用創出につながり、木質バイオマス発電は林業・木材産業界を下支えしてきました。しかし近年、木質バイオマス発電の新設件数が増加し続けていることに加え、木材業界全体に大きな影響を与えたウッドショックや、年間100万m3を超える原木輸出の影響なども相まって、木材の需要は増大しています。こうした状況により、木質バイオマス発電の燃料安定調達は量的にも価格的にも厳しい状況にあります。
本企画シンポジウムでは、複数の地域で木質バイオマス燃料の供給を行う事業者の発表や全国の発電所を対象に実施されたアンケートを通して、木質バイオマス発電用燃料調達の現状を整理します。さらに、安定的な燃料調達の可能性としての早生樹や、ガス化及び熱電併給システムの現状、産業用熱利用の可能性といった、木質バイオマスエネルギーの利用についてもご講演いただき、これからの木質バイオマスの可能性について考える機会になればと思います。
多数の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

--------------------------------------------------------

過去のバイオマス関係合同研究会の記録です。

第19回バイオマス関連部会・研究会合同交流会のご案内

第19回バイオマス関連部会・研究会合同交流会を以下の通りに開催されます。

タイトルバイオマス関連部会・研究会合同交流会シンポジウム
「マテリアル利用が先導するバイオマス利活用のイノベーションの成果」
主催・共催など主催第19回バイオマス関連部会・研究会合同交流会
協賛(予定)化学工学会エネルギー部会バイオマス分科会、日本エネルギー学会バイオマス部会、バイオマス利用研究会、木質バイオマス利用研究会、日本木材学会バイオマス変換研究会、バイオインダストリー協会アルコール・バイオマス研究会
日時2019年 12月3日(火)
各部会・研究会の紹介13:30~14:00
講演会(3件)14:00~17:00
(意見交換会)17:10~19:10
会場東京木材問屋協同組合 木材会館6F小ホール
〒136-0082 東京都江東区新木場1-18-8)
https://www.mokuzai-tonya.jp/mokuzaikaikan/
対象幅広く一般の方に公開しております
参加費合同交流会協賛部会・研究会員 6,000円
非会員       8,000円
意見交換会(オプション)    4,000円
※参加費は当日、受付にて直接現金でお支払いください。
講演者「今、生分解性バイオマスプラスチックに求められること!-生分解性繊維の観点から-」
岩田 忠久 先生(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)
「パームオイル産業から排出されるバイオマス資源のポテンシャルとその利用展開」
小杉 昭彦 先生(国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター 生物資源・利用領域, プロジェクトリーダー)
「国産リグニン資源を活用するニュービジネス」 山田 竜彦 先生(国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 新素材研究拠点長)
意見交換会17:00~19:00
ホームページhttp://www.jwrs.org/kenkyu/biomass/exmeet19.html
※今回、事前割引はございませんが、夕方の「意見交換会」に参加予定の方は、食事の準備の都合もございますので、なるべく事前に参加申込していただきますよう、お願い申し上げます。

第129回日本森林学会 公募セッションにて、「木質バイオマスのエネルギ–利用の現状と展望–FIT後を見据えて–」を開催します。

大会期間中の3月27日に高知大学共通教育1号館133講義室にて、9時から17時までです。

T1 木質バイオマスのエネルギ–利用の現状と展望–FIT後を見据えて–
State and projection of woody biomass use for energy: Focusing on the era after FIT

コーディネータ: 鈴木保志(高知大学)、寺岡行雄(鹿児島大学)、久保山裕史(森林総合研究所)、吉岡拓如(日本大学)、有賀一広(宇都宮大学)

2018年3月26日(月)日本森林学会各賞授賞式・受賞者講演市民公開シンポジウム
3月27日(火)研究発表研究発表・懇親会
3月28日(水)研究発表研究発表
3月29日(木)関連研究集会関連研究集会

森林学会大会では、第124回大会以来、木質バイオマス(森林バイオマス)のエネルギー利用に関するテーマ別シンポジウムあるいは企画シンポジウム、公募セッションが継続して設けられ、林政・経営・利用といった分野を横断しての報告と議論が重ねてられてきた。近年はFITの施行にともない規模の大きい木質バイオマス発電の持続可能性に注目したテーマが続いているが、中小規模の熱利用など地域に根差した地道な事業も重要である。そこで本大会の木質バイオマスセッションでは、持続可能なエネルギー資源としての木質バイオマス(森林バイオマス)資源の育成・収穫・供給(ロジスティクス)・利用には何が必要かという原点に立ち返り、広い分野・観点からの現状や課題の報告をもとにした議論の場としたい。想定する具体的な内容は、発電や熱利用も含めたFIT事業に関してはその経過、木材価格や施業計画への影響といった現状の報告と分析、FIT後を見据えた今後の展望、などであるが、これらに限らず新しい観点からの研究成果の報告も期待するものである。

木質バイオマス利用研究会