研究テーマ1(デンプン)

新しいサツマイモデンプンの研究

従来のサツマイモデンプンは他の市販デンプンに比べ特徴が少なく、ほとんどが糖化用として用いられていました。近年、糊化温度の低いデンプンの開発に成功し、品種「こなみずき」として登録されました。応用糖質化学研究室ではこの低温糊化デンプンについての研究を行っています。

右の写真は10%デンプンゲルを冷蔵庫で7日間保存したものです。一般のサツマイモデンプンは硬くて脆くなりますが、新しいデンプンである「こなみずき」は透明感とモチモチ感を保っています。このモチモチ感やしっとり感、弾力感を売りにパンや麺、練製品、和菓子等様々な商品化が行われています。

澱粉

デンプンの利用

国内におけるデンプンの需要の割合を示しています。利用範囲はきわめて広く2000-3000種類といわれており、糖化製品や化工デンプンなど加工されて利用されるものと料理のように直接利用されるものに分けられます。デンプンから液糖シロップ・トレハロース・シクロデキストリン等の新しい甘味糖質・機能性糖質を製造する糖化工業はバイオテクノロジー産業の重要な一翼を担っています。

澱粉の利用